・今年の短答式試験も、点数が合格ラインに届かなかった…
・過去問は一通りやったはずなのに…
・「2年目」以降に何をやっていいか分からない…
こんな悩みを抱えていませんか?
結論:短答式試験に合格しない受験生は、「年内の問題演習」が圧倒的に不足しています
逆に言うと、年内の問題演習を増やせば、「短答式試験は何回受験しても合格する」だけの実力を養えます
Q:問題演習を増やすだけでいいの?
A:はい、問題演習を増やすだけでいいです
年内から問題演習に着手するか、しないか、それだけの違いです
でも、この違いがめちゃくちゃデカい
なぜなら、短答式試験に合格しない受験生は、年が明けないと本格的に問題演習に取り組まないため、結果的に本試験までに必要な演習量に達しないから
「インプットが足りなかった」と称してどっかの講座を受講して理解した気になっている。だから、いつまでたっても「正答する力」が身につかず、本試験で得点ができない。合格ラインに届かないのです
この「問題演習」って受験勉強の基本なのに、言うなれば毎朝の計算トレーニングのような基礎作りなのに、取り組めてない人が圧倒的に多いです
どのくらい多いというと、短答式試験の受験生の約9割、ざっと毎年2,500人くらいが該当すると推測してます
短答式試験の会場にいったら、10人中9人、50人の会場で45人は残念ながら演習不足で合格しないのが現実です
「問題演習はやってます」と言える人でも、演習する問題の数と演習の回数とが少なくて、合格ラインまで届かない人がやたらに多いんです
過去問を10年分?まったく足りません
市販されている直近10年分の過去問集で演習したけど不合格だっていう受験生を毎年たくさん見てきました
短答式試験の合格率が10%ちょいってことを考えても、過去問演習は10年分だけで合格できた受験生よりも、過去問を10年分演習したけど合格できなかった受験生のほうがより多いのです
僕も短答式試験に合格できなかった年はヌルい問題演習しかしてなかったので、人のことはいえないのですが。。
今までのやり方で合格できなかったんだから、今までのやり方を変えましょう
来年の短答式試験を確実に突破して、さらに論文式試験で戦えるだけの実力をつけたいなら、年内から短答式試験の問題演習に取り組んで、
「やれることはすべてやった、これで合格しないわけがない」
と自信が持てるようになりましょう
ということで、この記事では、
今から何をどれだけ問題演習すれば来年の短答式試験に合格できるのか
を解説して、あなたを「令和7年の短答式試験の合格者」にするための方法論をお伝えします
「過去問を24年分」演習すれば、得点力は確実に上がる
まずは問題演習の量ですが、これは特許庁が公式サイトで公開している本試験の過去問を平成14~令和6年まで、24年分やりましょう
「24年」というのは、平成14~令和6年の23年分の本試験に加えて、平成29年の追試も1年分とカウントした合計24年分です
シンプルに、
「本試験の問題は11年以上の間隔を空けて繰り返し出題されている」
という事実が、複数の法域で認められるんですね
一例として、令和6年の本試験も含めて、特許の本試験問題をいくつかお見せしましょう
量が多すぎるんでこのへんでやめておきますが、特許の権利化後(実案含めて)だけに限定しても、令和6年の本試験でこれだけの問題が11年以上の年月を空けてリサイクルされてます
・解いたことのある問題ならば、秒で正誤判断できる
・解いたことのない問題ならば、問題文を読んだ上で正誤判断しなければならない
この差はガチでデカいです
ここで、出題者サイドからも考えてみてください
受験生の大半は過去問10年しかやっていないんだから、11年以上前の過去問を令和7年の本試験で出題すれば受験生はボロボロ間違えてくれる
しかも、作問のコストはゼロ、出題しないって選択肢はないのもうなずけます
ということで、11年以上前の過去問を演習しない受験生は、それだけで損してます
とはいえ、来年の本試験までの学習時間には上限がありますし、無限に広げても非効率ですから、公式にソースとして公開されている平成14年~令和6年(+平成29年追試)=24年分をやれば演習量としては十分です
もちろん、古い過去問はそのままだと最新の改正法にそぐわないないことが多々あるので、演習する場合は、問題文の条件を「最新の改正法に合わせて足し引き」した問題集を用いることがマストです
「問題演習をやれば合格」という場合の、「やる」の基準は?
「あなたも今から過去問を24年演習すれば来年の短答式試験に合格できますよ」
というのがこの記事での僕の主張ですが、この場合の「演習する」の基準を具体的に示しておきますね
過去問演習の基準を一言でいうと、
どの問題も、2回連続で正解できるまで演習
です
この場合の「正解」は、「判断根拠を伴って正答できる」という意味で理解してください
そもそも短答式試験の1つ1つの肢は「〇か×の2択」なので、正答率は確率上は2分の1です
つまり、「〇×が合ってる」だけでは実力が養えているかは分からないまま、正確な理解ができているかは不明なままです
したがって、「〇×は合ってるけど、正答の根拠が分からない」ならば、その問題は不正解として再演習へ回します
「正答の根拠」は基本的には根拠条文ですが、29条の2(拡大先願)の問題のように根拠条文の中の特定の要件が根拠になることもあります
正答の根拠は、1肢ずつ問題を解きながら問題文の周囲の空欄に付記していきましょう
「頭の中で思いついている」だけでは十分ではなく、文字で短くメモれるか否かが基準です
まとめると、過去問演習の質的な基準は、
・1肢ずつ、2回連続正解できるまで演習
・正解=正答+判断根拠
・「判断根拠が分からない」は不正解
です
10年分の過去問を、この基準で解いていましたか?
弁理士試験の短答式試験が個数(いくつあるか)問題が多く出題される以上、本試験形式と同様に5肢択一で他の肢も比較しながら正誤判断するだけでは足りないです
1肢1肢、確実にトドメを刺せる
この高い基準をクリアできるよう、日々の演習をがんばっていきましょう
令和6年の問題も含めて、特許・実用新案の全肢の解説をしました
「短答式試験に合格しない受験生は、年内の過去問演習が圧倒的に足りない」
と指摘するだけでは受験生にとっては無益なので、平成14年~令和6年(+平成29年追試)=24年分の特許・実用新案の本試験問題について、全肢に詳しい解説を書きました
すでに全問分の解説を脱稿しているので、校正が終わったものから順にリリースしていきます
「体系」は完全にオリジナル、お手元の市販の過去問集と見比べてください
「10年分だけじゃ足りない」という量的な不満に加えて、「体系別」とは名ばかりの、市販の過去問集の粗い構成にも納得がいってませんでした
そもそも5肢択一で問題を収録している限り、体系順で問題を並べることはできないんです
同じテーマの問題はまとめて解いたほうが理解が深まりますから、体系の粒度はもっと細かいほうがいいんです
かといって、本試験は条文ごとに出題されるわけではないので、過去問を条文番号で分けるのは細かすぎてかえって非効率です
たとえば、
「優先権を伴う出願を引例として、分割出願が拡大先願(29条の2)を理由に拒絶されるか」
という問題では、29条の2、41条、44条の知識が問われていますが、この場合はどの条文の問題として収録するのでしょう?
出題と条文は1対1で対応してないから、条文順に過去問を解いても、本試験で使やすいまとまりで知識を整理することはできません
僕が今回、特許・実用新案の全肢解説をするにあたって採用した体系は次の通りです
第1章:特許出願の手続
第2章:特許権取得の主体的要件
第3章:客体的特許要件
第4章:特許出願の時期的要件
第5章:出願の審査・出願手続の補正
第6章:出願公開制度
第7章:特許権
第8章:不服申立て手続
第9章:実用新案
第10章:総則
第11章:雑則・罰則
2023年版との大きな変更点として、国際特許出願・国際実用新案登録出願の問題は条約に回しました
各単元では、過去問の肢を「解きやすい規範問題⇒複雑な事例問題」の順で収載することで、大量の演習をスムーズに続けられるよう工夫しています
問題冊子のページサンプル
本試験と同様に、問題の周囲に書き込みが可能なスペースを設けています
一方で、解説は1肢1肢、「規範⇒あてはめ⇒結論」の順で、正答に至るまでの思考のプロセスを省略せずに書いています
解説冊子は、左ページが問題、右ページが解説の見開きの構成
どの問題からでも演習を再開できるように、解説は省略せずフルバージョンで書いてます
市販の過去問集では収録されていない、平成29年の追試も全問解説しています
さらに、市販の過去問集のように改正によって解けなくなった問題も可能な限り削除せずに、かつ、問題文の文言を最小限に変更して収録しています
本試直前まで、個別の質問に対応します
サンプルページをご覧になっていただければお分かりいただける通り、1肢1肢の解説は他の過去問集と比べものにならないほど詳しく書いています
もっとも、演習を進めていく上では分からない箇所は出てくることも想定されます
そのために、短答の過去問にまつわる現役の受験生からの質問には、来年の本試直前まで個別に対応します
「解説を読んでも分からない」箇所があれば、ご遠慮なくおたずねください
(具体的な質問・回答用のURLは、過去問集の入手後にメールでご案内いたします)
この夏から、短答の答練をスタートできます
全肢解説の「特許・実用新案」は、毎週末に200肢前後をリリース予定です
特許・実用新案だけで24年分・2,305肢もありますから、今から過去問演習をはじめることで、来年の本試験に間に合わすことができます
後回しにしてもツラくなるだけ、それどころか望む結果が出ないので、来年の短答突破を目指すなら、たとえ1日、いや半日であっても早くスタートしてください
3日間だけ、価格を昨年と同一に据え置きます
最後に提供価格のご案内ですが、令和6年の問題・解説はいち早く全問収録したほか、校正の人件費も上がったので、昨年よりも値上げせざるを得ませんでした
ただし、リリース初日から3日限定で昨年と同じ価格に据え置きます
この記事を読んで、来年の合格に向けて一早くスタートする本気の受験生を応援する気持ちをこめた価格設定です
リリース記念価格:「弁理士・短答式」過去問24年分
全肢解説【特許・実用新案】(1) 第1~3章
⇒https://booth.pm/ja/items/5867338
最新刊もまとめて一括決済する場合はコチラ
リリース記念価格:「弁理士・短答式」過去問24年分
全肢解説【特許・実用新案】(1)(2) 第1~4章
⇒https://booth.pm/ja/items/5892086
末筆になりましたが、このメッセージがあなたの受験勉強のお役に立てること、そしてあなたが弁理士試験で最終合格できることを心から願っています
2024年が、弁理士試験の短答式試験の受験勉強をする最後の1年となりますように
追伸:
今年の論文式試験も過去問で出題済みのテーマが再び複数出題されたので、過去問中心に演習していた受験生はまたしても非常に有利でした
また、論文式試験では未出題の問題であっても、短答式の過去問を手抜きせずに演習することを通じてカバーできる問題も複数ありました
典型的には意匠で出題された磁気治療器事件ですが、短答式試験でこれだけの出題実績があります
これだけ演習していれば、さすがに結論は正確に解答できたでしょうし、この問題の問題の数だけ解説も読んでいたでしょうから、理由づけのキーワードも刷り込まれているはずです
本試験で出題される判例も、過去問でカバーできます
解説ページを読んでもらえればお分かりいただける通り、すべての問題について「規範⇒あてはめ⇒結論」で解説された肢別過去問集を解き進めることは、論文式試験対策に直結しています
来年は短答合格⇒論文合格を連続で突破するにも、短答の過去問演習を24年分がんばるのが最短ルートです
なんなら短答免除の受験生も、毎朝の計算トレーニング感覚で短答の過去問を解いていったほうが合格しやすいです
いまの論文式試験は、YES/NO形式で解答できる小問が複数出題されますが、結論で迷う時間はないので
どのレベルにある受験生であれ、
「次の本試で弁理士試験の受験を終わらせる」
ための教材ですから、手にとってくださいね