いつもありがとうございます
つい先日、今年の短答式試験で合格ラインに届かなった受験生と来年の合格に向けた短答式試験対策に話をしているときに、僕が受験生時代に短答式試験対策について「"ハッと"させられたエピソード」を思い出しました
今日のレターは、先日思い出したそのエピソードをご紹介しますね
僕が短答式試験に合格する前年、その年に受けた短答式試験でのスコアは36点でした
「おしかった、残りの24問のうち、あと3点とれてたら合格だったのに」
と悔しかったことを思い出します
36点取れて、あと3点、いかにも「あと少し」って感じがしますよね
身内に報告したときも、
「今年は合格できる思ってた」
と残念がらせてしまい、自分のことをふがいなく感じました
当日の僕は、来年の本試験の合格に向けて何をしようか考えているときに、たまたまインターネット上にあったLECの創業者である反町勝夫先生(現・LEC会長)のガイダンスを見たんです
そのガイダンスの内容は、昔はLECの短答過去問集の巻頭ページに掲載されたんですが、最近の過去問集には掲載されてないようです
いま手元にある2012年のLECの過去問集の巻頭ページには載っているので、かいつまみながら引用しますね
「1点を上げるには膨大な学習が必要」
これがそのガイダンスで反町先生が最も伝えたかったメッセージなんですが、このことを反町先生は理解のために次の図を用いて説明してくださいました
タテ軸が得点で、ヨコ軸が学習した知識の幅です
図中では「合格ライン ー1点」である38点と、合格ラインである39点が示されています
この1点の差というのは、38点のヤマの頂上に「1点分の杭」を打つことで埋めることはできないんだよ、というご説明でした
そうじゃなくて、38点のヤマをもとに39点のヤマを改めて築くには、ヤマのふもとから再び積み上げていかなければならないんだと
短答の本試験で36点をとった直後の僕は、まさに反町先生が示してくださったこの図と同じように、
「36点のヤマの頂上でハタを立てれば、合格ラインの39点に届くだろう」
とイメージしていたので、この説明が妙に腑に落ちたんです
「あと少しやれば、合格ラインに手が届く」
と、いきおい慢心しそうになっていた自分の考えを戒めてくださったので、このエピソードには今も感謝しています
より感覚的に言うと、ヤマの6合目から7合目に登るときのツラさは、1合目から2合目に登るときのツラさと同じなのか?って話だと思うんですよね
「合格ラインまであと3点」
は、たしかに絶対値としては小さいです
けれども実際に得点するには、36点のヤマの頂上で手を伸ばそうともがいてもムダで、スタート地点に戻って再び積み上げはじめつつ、改めて来年5月の山頂を目指さなければならないんです
このことに気づかされた僕が選択した学習は、
「手に入る過去問はすべてツブす」
ことでした
曲がりなりにも直近10年分の過去問は解き終えていたので、再び同じ教材を使う退屈さは乗り越えられそうにありませんでした
かといって、受験指導機関の短答答練は年内にはないため、新鮮な気持ちで問題演習するは10年以上前の過去問を解くのが唯一の選択肢だったんです
「この1年で、弁理士試験の短答式試験にはいい加減に"ケリ"を付けたい」
ようやく、心の底からこう思えました
「もう1年やってダメだったら、スパッと合格はあきらめて、受験からは撤退しよう」
そう決めました
ただし、たとえ、
「1年やったけどダメだった」
という結果になるとしても、その結果に自分が納得できるよう、最後の1年はフルスイングで受験勉強する必要があると考えました
そのために、当時手に入る過去問はすべてツブシました
手に入る過去問をすべてツブシて、それで不合格なら諦めもつくだろうと思って
逆に言うと、弁理士試験に見切りをつけるための基準がようやく決まるまでに時間がかかりました
中途半端な受験勉強の結果が中途半端、「あと一歩」だったら、自分の行動を評価できないし、人生に残された時間は貴重なのに、ダラダラが続くだけなのはもったいないです
「もう1年やってダメだったら、スパッとあきらめようと思った、翌年の僕の本試験の結果は、、、」
結果は60点中51点、思った以上に得点できました
日々の受験勉強は、来る日も来る日も大量の過去問演習、実にシンプルです
本試験当日、夕方からはじまる解答速報会で1問ずつ問題の答えが読み上げられるたびに、「自分の解答に連続で〇(マル)がつく」静かな興奮
この興奮を、来年の短答式試験を受験するあなたにも存分に味わってほしいです
短答式試験に"トドメ"を刺す
そうした受験生の「鬼気せまる闘志」に応えるために、24年分の過去問の全肢解説をリリースしています
「24年分の過去問は、膨大すぎて、終わらないのでは?」
と心配に思うかもしれませんが、以下の理由で、取り組む前に想像している以上にサクサク進めることができます
(1). 類題も多く含まれている
思った以上にサクサク進めることができる1つ目の理由は、「同じことが問われている類題であっても、残らず収載しているから」です
そもそも、「同じことが問われている類題」が本試験において繰り返し出題されているということは、それだけ重要な問題だと言えます
出題者サイドから考えると、受験生の誰もが正解できるイージィな問題は、差がつかないので出題する必要性に乏しいです
その反対に、正答率がほどよく低い問題は、合格する受験生と落ちる受験生とを分けることができる良問として、繰り返し出題されています
リリースしている『肢別過去問集』では、「1字1句同じ問題」を除いて、過去問は全問収載しています
たとえば、上の図に引用した2の選択肢は、同じことが問われていて、文末の設問表現だけが異なります
これら設問表現のみが異なる問題も省かずに収載することで、「出題者の作問のしかた」が見えてきます
また、「類題」といっても、問題文の表現が異なる以上は、思わぬところで意味を取り違えたり、ケアレスエラーのように足元をすくわれることがないとは言えません
こうした、「内容は分かっているのに読み違い・誤答を誘う」問題についても対策が必要なので、類題といえども省略することなく収載しているのです
そのため、[肢別過去問集』では同じ内容を問う類題が連続することがあり、その類題を解く負担は必然的に少なくなります
ここで、
「類題を連続して解いてしまうと、正解を覚えてしまって効果が薄いのでは?」
と疑問に思うかもしれません
この点については、
「類題を解くことによって、正解を覚えてしまっても問題ない」
のでご安心ください
これは本試験を考えてみればわかりますよね
類題を連続して解いたので、その類題は正解を覚えてしまった
↓
本試験で、その類題が出題された⇒覚えた通り正解できた
なんの問題もないのです
このことに関連して、過去問演習を繰り返していく上でマズいのは、
「問題文"以外"を見て、答えを思い出してしまう」
ことです
たとえば、市販されている10年分・5年分の過去問集で、ある年の大問において5つの選択肢の「並び」を見て、その問題の答えを思い出してしまう
これは受験勉強でもなんでもない、「人間の脳がするズル」なので、意識して排除しなければならないです
それに対して、
「問題文を見て、答えを思い出してしまう」
のは、知識が正しく身について、パタン認識が正常にできているのでOKということです
(2). 1肢ずつ飛ばして解いていっても学習効果がある
「問題数が多すぎて終わらないのでは?」という懸念に対して2つ目に言えることは、単元ごとに収載されている問題を全問解かなくても、学習効果が十分に出ますよ、ということです
もちろん、収載されている問題を全問解くのがベターなのですが、先ほど言ったように「かぶっている問題」も一定数あるので、まずは1問飛ばしで半分だけ演習するとしても、十分効果的です
演習方法としてもう1つオススメしたいのは、
「単元ごとに、不正解の問題が出たら、それ以降の問題は解かずに次の単元の問題にひとまず移る」
という進め方です
というのも、『肢別過去問集』は、どの単元もおおむね、
・やさしい問題 ⇒複雑な問題
・条文(規範)の内容だけを問う問題 ⇒ 事例問題
の順で本試験問題を収載し、解説しているので、先に出てくる問題ほどカンタンで、後ろに行けば行くほどハードな問題が続きます
そのため、まずはどの単元も比較的カンタンな問題を片づけてしまえばスピードに乗って演習することができますし、どの単元についても「基本的な問題を解く力」を培っていけば、その力を活用して、よりハードな問題にチャレンジする基盤ができます
短答式試験対策としては、なによりも、
「解ける問題が毎日増えていく」
ことに喜びを感じながら取り組むことで、受験勉強のモチベーションを維持していくことができますので、どこかの単元で行き詰ってしまった時は、
「ひとまず次の単元に移ってみる」
ことを思い出して、実行してください
(3). 万が一挫折することがあっても、経済的ロスは最小限
僕としては、せっかく『肢別過去問集』を使って大量の過去問演習に取り組んでくださる受験生には最後までがんばって完走してほしいという気持ちがあります
そのために、解説を読んでも分からない問題があれば、その疑問点を解消するための質問対応をする体制も整えています
ただ、そうは言っても、実際に取り組む前に、
「最後まで終わらせることはできないのでは?」
という心配を完全に払しょくすることが難しいのも分かります
この『肢別過去問集』に限らず、なんだってそうですよね
そもそもを言ってしまえば、弁理士試験に合格するかどうかはわからないのに、「パック」や「コース」と称して、受験指導機関に何十万円も支払わなければならない、借金をしなければならない
「もっと身軽にチャレンジしたい」のに、経済的負担を強いられるのは、心底ウンザリです
受験生に対して学習初期からこうした経済的負担を強いるのは僕の生き方に反するので、『肢別過去問集』は、民間の短答答練1回分ほどの分量・価格で、まずはお試しいただけるようにしています
たとえば、昨日リリースした『特許・実用新案(6):第8章①』ならば、今なら5,000円未満で入手できます
特許・実用新案の全肢解説もちょうど折り返しで後半に入っており、
・特許異議の申立て
・審判/再審
・審決取消訴訟
と、毎年大量に出題され、毎年正答率が低い「難所」が続きます
もっとも、全問ハードかと言われれば決してそうではなく、
・シンプルに知らないだけ
・久しぶりに出題されたから最近の受験生は解けないだけ
という問題も多いです
この第8章の問題は24年分で合計802肢ありますが、この802肢をマスターできれば、来年の本試験で審判の問題を正解するための、ゆるぎない実力がつきます
先ほどお伝えした価格、今回リリースする単元の過去問集を5,000円未満で提供するのは明日までの3日間限定です
また、提供するコンテンツは未公表であるという制約上、頒布数には上限を設けていますので、上限に達した時点で、今年度版の頒布は終了し、出品ページは非公開にします
このページが表示されたときは、頒布上限に到達したために出品ページを非公開にしたものとして、あしからずご了承ください
リリース記念価格:「弁理士・短答式」過去問24年分
全肢解説【特許・実用新案】(6) 第8章①
⇒https://booth.pm/ja/items/5989340
それでは、この次は短答過去問の解説でお会いしましょう
本日も最後までお読みくださいましてありがとうございました
追伸:
短答過去問の全肢解説と並行して、論文式試験の過去問の答案例も、令和6年分を含めて23年分の校正・法改正対応に着手しています
(肢別過去問集が24年分なのは、平成29年の追試を1年分にカウントしているためです)
『肢別過去問集』を活用して来年の短答式試験の突破を目指しているあなたは、そのままストレートに来年の論文式試験も合格することを目標となさっていることでしょう