いつもありがとうございます
このメールでお伝えしたい内容は、来年の弁理士試験の短答式試験を受験しようとお考えの方が対象です
今年の論文式試験を受験するのであれば、メールを閉じて、明後日の論文式試験のために万全を期してください
せっかくメールを開いてくださった御礼として、今年の論文式試験の出題予想だけ置いておきます
【未公表】令和5年・弁理士 論文式試験の出題予想
⇒ https://note.com/preview/n78edf3ad3ea2?prev_access_key=ecd76ab4ec238e854941ee3bbd8d9293
なお、このURL・リンク先の内容を第三者に提供することはお控えください
クリックは、ご了解いただける場合のみでお願いします
タイトルに書いた本題に入る前に、今年の短答式試験の受験、本当にお疲れさまでした
年末年始から科目ごとの教材の提供にてお力添えさせていただいたのですが、万策を尽くせなかったことをお詫びいたします
受験のご報告をくださった受験生の結果をふまえて、合格のために最優先で対策しなければならないことをイチから考え直しました
結論としては誰が分析しても同じになるかと思いますが、弁理士試験の短答式試験は、
「特許・実用新案」
の攻略が合否を分けます
その上で、
「特許・実用新案は、どのように学習すれば攻略できるのか」
「高額な民間の受験対策を利用する受験生の中にも、不合格者が続出するのはなぜか」
この2点を考え続けました
この2つの疑問に対する答えをシンプルにまとめると、
「受験生の過去問演習の量が圧倒的に不足しているから」
というのが現時点での僕の結論です
毎年5月の短答式試験を終えて、秋口に最新の過去問集が市販されるまで、受験生の短答式の問題演習は「著しく停滞」します
僕が短答式試験に受からなかった時を振り返っても、同様の行動パターンでした
受験生が短答受験後から秋口にかけて短答の問題演習をしない理由として、
「今の時期はインプットが重要だ」
「短答後、秋口までは論文式試験の対策をする時期だ」
「問題演習は最新の過去問集が出てからのほうがよい」
「既刊の過去問集だと、法改正対応されていない」
といった、"もっともらしい理由"が挙げられます
(思い当たる節はありませんか?)
この手の"もっともらしい理由"に今の時期の短答演習を阻まれると、残念ながら来年も今年と同じ結果になってしまう可能性が高いです
あなたが上記のような"もっともらしい理由"に受験勉強を阻止されることのないよう、上記の考えがなぜダメか、1つ1つ潰しておきます
1. 「今の時期はインプットが重要だ」
民間の受験対策を利用したのに短答式試験が不合格になった受験生の多くは、インプット自体はすでに終えています
その証拠に、テキストを読んでも、問題集の解説を読んでも、
「何を書いてあるか内容がまったくわかなない」
「登場した条文がどこにあるかわからない」
といったことはないですよね
そうであれば、すでに問題演習を進める土台はできています
加えて、たとえ「インプットが重要」だとしても、そのことは問題演習を
後回しにしてもよい理由にはなりません
いまインプット中心の学習しているとしても、「理解度のチェック」ができるのは問題演習のみだからです
「インプット中心」と称して、講義を通しで受動的に見るだけだったりと、たいていの受験生はヨワヨワにしか勉強できていないです
また、「インプット中心」だと学習の進捗を自分で把握しにくいのもデメリットです
そして何よりも、秋口からの問題演習では、合格に必要な演習量を確保できません
(この点については後述します)
2. 「秋口までは論文式試験の対策をする時期だ」
これも一見正しそうなのですが、はたして短答式試験に合格していない受験生のうち、短答受験後に論文式試験対策を頑張れている人は何人いるでしょうか?
いるとしても、ごくごく少数ですよね
やはり短答式試験に合格していないうちは、いつの時期も、
「短答式試験の勉強をメイン」
にするのが本来の姿です
もちろん、次の試験で短答式も論文式もストレートで合格するためには、
論文式試験対策も並行してやったほうがよいに決まってます
(そのために必要なことは別途ご案内します)
ただ、このことは短答式試験対策を後回しにする理由にはならないですし、繰り返しますが、秋口から問題演習を本格化させたのでは、たいていは間に合わないです
3. 「問題演習は最新の過去問集が出てからのほうがよい」
この理由はもっともです
今年の問題も収録されている、書き込みのない最新の問題集で勉強したいという気持ちはわかります
今から、市販されている旧バージョンをわざわざもう1冊買って問題演習するのは誰しも気が乗らないですよね
ただし、
「新しい過去問集は秋口にならないと手に入らない」
というのは、あくまで出版側の都合でしかありません
受験生にとっては、今の時期から令和5年の問題も収録された過去問集を手に入れ、1日でも早く問題演習をスタートさせたほうがいいに決まっています
だから今回、特許・実用新案の最新の過去問集を新たに作りました
(のちほど詳しくご紹介します)
4. 「既刊の過去問集だと、法改正対応されていない」
これも言ってること自体は正しいです
・法改正の内容をふまえたら解答が変わるのか
・問題文の内容に修正が必要か
これらを1肢1肢考えるのは実力はつくのですが、受験生が個別に自力でやるのは非効率すぎます
かといって、上述した「最新の過去問集」と同様の理由で、
「法改正対応済みの問題集は秋口にならないと手に入らない」
というのは、あくまで供給サイドの都合でしかないです
このことを改めて考えるとゾッとするのですが、毎年、秋口に過去問集を出している供給サイドは、
「秋口から過去問演習をはじめるのでは、次の短答式試験に間に合いません」
ということを、受験生のあなたに伝えることができるでしょうか?
他人さまがどうかはわからないですが、僕自身は自分の都合で、
「本当に必要な対策」
について口をつぐむことはしたくないので、耳当たりのよくないこともこのレターに書いています
今日このメールでお伝えしていることは、
「僕が今回はじめて発見した、斬新な内容」
なんかではなく、受験生の誰もが多かれ少なかれ考えていたことだと思います
それだけに、
「薄々わかってはいたけど、今までは対策のしようがなかった」
これまでの学習状況について、真正面から対策を講じることで、次の短答式試験で【決着をつけるための突破口】を開いてほしいです
ここからは、新しくリリースする、短答過去問23年分・全肢解説【特許・実用新案】のご案内です
今日のメールでお伝えしたいことの1番は、
「今から短答式の問題演習をしないと間に合わない」
という主張です
以下は、
「何を、どれだけ、どのようにやればよいのか」
という、【質と量と攻略方法と】についてお伝えします
1. 「問題演習の質」について
(1). 題材は過去問で十分
問題演習の題材は、過去問でOKです
むしろ、過去問演習が不十分なうちは、
本試験の出題者以外が作った問題に手をつけるのは非効率です
過去問は「本試験のレベル」を本試験の出題者が教えてくれる唯一無二の素材です
まずは過去問を通じて、
「本試験の出題者が求めているレベル」
を知ることからはじめましょう
(2). 「簡潔な/ダイジェストの解説」のみでは学習できない
市販されている過去問集では、紙面の都合で、1問5肢に使えるページ数が1~2ページと極めて制限されています
しかし、短答式試験の合格のために必要なのは、
問題文を読み、
↓
関連する規範を思い出し、
↓
設問の事例にあてはめて、
↓
結論を出し、
↓
正誤判断をする
という一連のプロセスです
このプロセスこそ、短答式試験の本番において、
「合格者の頭の中」
で展開されている思考そのものであり、
「不合格者の頭の中では展開されていないこと」
なのですが、これらを1肢あたり数行で説明することはできません
数行で説明できる「エッセンス」の学習だけでは、合格ラインには届かないのです
1つ1つの選択肢について、
「規範⇒あてはめ⇒結論」
の法的3段論法の解説を読み進めることではじめて、
・同じことが繰り返し問われている
・問題文は異なれど、正答のために必要な知識は限定的である
ということがジワジワと理解できるようになります
また、「規範⇒あてはめ⇒結論」を繰り返すことを通じて、必要な知識が負担なく定着することが期待できます
詳しい解説は、最終的には読み飛ばすことなるはず
ですが、
「読み飛ばしても理解ができる」状態こそ、記憶に定着してきた証ですので、どうか粘り強く問題演習を反復してください
2. 「問題演習の量」について
次に、問題演習の量についてですが、これはズバリ、
「公表されている過去問23年分」
をやりましょう
特許庁が公表している過去問は、
・平成14年~令和5年の22年分
・平成29年の追試1回分
の合計23年分です
過去問演習の量については、
・直近10年分で十分
・直近3年分でもよい
という考え方もあるやに仄聞していますが、
上述したように、
「過去問=本試の出題者が考えたこと」
ですから、検討材料は多いに越したことはないです
それに、先ほどの出版時期と同様に、直近10年分の過去問集しか刊行してないのに、
「過去問演習は直近10年分でよい」
というのは、よくよく考えるとイマイチ説得力に欠けます
さらに、来年の本試験当日をイメージしてもらいたいのですが、本試験当日に、
A:過去問は3年分やった
B:過去問は10年分やった
C:過去問は23年分やった
という3つの状態があるとして、A・B・Cのうち、あなたが最も自信をもって本試験に臨めるのはどの状態だと思いますか?
こうした「初歩的な問題」について、選択を間違ってほしくはないです
3. 「どのように攻略するか」について
過去問演習の質・量を解説したところで、最後に、
「どのように攻略するか」
についてお伝えします
この点については、最も頭を悩ませました