短答式試験は、しょせんは「間違い探し」/パタン認識のクイズです

短答式試験は、しょせんは「間違い探し」/パタン認識のクイズです

2024/8/3

いつもありがとうございます
短答式試験の24年分の過去問を全肢解説した、『肢別過去問集』の最新刊をリリースしました
特許法の条文番号でいうと、今回で~112条の3までの過去問を収載しています (補正以外の総則の規定を除く)
特許・実用新案も問題数としては折り返しですね
短答式試験について、事実が正確に伝わるように根拠を示しておくと、弁理士試験の短答式試験では過去に出題された問題と同じ問題が繰り返し出題されています
まずは今年の問題をご覧にください
一言一句同じです
次は、事例問題、同じケースで、同じ結論について問われています
問われているテーマが同じ、ってことにまで広げれば、ゴロゴロ例示できます


大問を構成する複数の選択肢が、過去問から出題されていますね
特実に限らず、商標でも
これらの事実からは、

「過去に1回しか出題されていない問題も、令和7年の本試験で出題される可能性がある」

という推論ができます
今年の短答式試験の本試験会場で、過去に出題されたことのある問題秒で正答できましたか?
想像してみてください
本試験において、過去に出題された問題秒速で正答できるなら、残りの試験時間を初見の問題にたっぷり費やすことができますよね
初見の問題について考える時間を増やせるということは、その問題の正答率を上げますから、全体としての合格可能性が上がります

短答式試験は、しょせんは「間違い探し」/パタン認識

弁理士試験の短答式試験は、1つ1つの選択肢は所詮「間違い探し」にすぎません
間違い探しを解く力というのはパタン認識力なので、似た問題を並べて解くことによって、"正誤判断の目"が養われます
この点について、本試験で出題されている「5肢択一」の形式だと、「過去問と似たパタン」が見抜かれないようにバラバラに出題されています
この5肢択一の形式の過去問集は、パタン認識の目を養う教材としては使えないですで
1肢1肢、似た問題を連続で解いても正解できないのに、一息とびに5肢択一で正誤判断しても、実力があって正答できてるのか、たまたま正誤が合ってるだけなのかは判断できないです
多くの受験生は、自分の実力を過信しています
なまじ問題文が文字として読めてしまうから、5肢択一の過去問集で演習してしまいますが、その前に1肢1肢解いてみましょう
1肢ごとに解けないのに、5肢全体ならば正解が分かるというのはマボロシにすぎません
個数(いくつかるか)問題で出題されると太刀打ちできない力は、本試験では通用しないからです

また、パタン認識の力を養う教材としては、直近10年分だと量としては不十分です
一人前の宝石商になるためのトレーニングと一緒なんですよ
ホンモノの宝石」を繰り返し繰り返し見ているから、「ニセモノの石」が目の前に差し出されたときに真贋が分かる
宝石商としての実力が見た石の数に比例するように、短答式試験の受験生としての実力は、見た(読んだ)選択肢の数に比例します

「出るトコ」がまとまっている教材/講義があるから・・・

出題頻度が高い内容がまとまっている教材がある、本試験で出題される内容は講義で教えてもらえば十分という考えもあるでしょう
けれど、その教材/講義で十分かどうかを判定するためには、過去問で正解できるかをチェックするのが手っ取り早いし、本試験前にできる対策としては最善です
たとえ講義を受講して「わかった!」と思える瞬間がそのときは来たとしても、本当に「自分の実力」として定着したかどうかはテストしてみてはじめて判定できます
実力はついた  ↓ 過去問は解けない  ↓ 本試験では正解できた
なんてことは起こりえないです
実力がついてるかどうかのチェックを過去問でしなければ、年明けの答練、直前の模試、ひいては来年の本試験で実力の有無をチェックすることになります
その時点で実力が不十分だと分かっても、挽回するだけの時間は残されていません
本試験までに残されている時間というパワフルな味方の助けを借りて、夏の今からスタートしてください

大量の過去問演習を進めるためのコツ

24年分の過去問は膨大なので、

まとまった時間で解く ⇒ 細切れ時間で解説を読む 細切れ時間で解く ⇒ まとまった時間で解説を読む

どちらも試して、自分にとって流れに乗りやすいほうを見つけてください
どちらか一方にする必要はないので、気分に合わせて両方やってもOKです
また、肢別過去問集では問題をおおむね、

易⇒難 規範を問う問題⇒事例問題

という順で並べているので、各単元ごとに1問目から解きはじめて、連続で何問正解できるかチャレンジするのもオススメです
解けない問題が出てきた時点で次の単元に進めば、どの単元がニガテなのかが可視化できます
この方法ならば、特定の単元に沼ってしまうこともなく、本試で出題される範囲を手広く演習できます
最終的には難しい問題を解けるようにすることが合格のために必要ですが、まずは解ける問題をサクサク解いて、日々の受験勉強に勢いをつけましょう
これだけ大量に演習問題があれば、

「今の時期に、何をやっていいか分からない」

という悩みは消せます
肢別過去問集は、単に「過去問24年分の解説を提供してる」というだけじゃなく、僕が受験生時代に体験した、

「短答式試験に合格する前年の、合格するための実力が着実に養われていく時空間」

を、今の受験生にも味わってもらうために作っています

目の前に問題文を提示されて、その問題に〇×をつける

この延長線上に令和7年の本試験での、合格ラインの突破があります

肢別過去問集は、最新刊のリリースを記念して、明日までの3日間だけ、昨年と同じ価格で提供することにしました
明日まで3日間だけ、令和6年の問題・解説を増やした分を価格に反映させていない、という大サービスです
特許・実用新案については最新刊のリリースで約半分、合計で1,078肢の解説を終えました
ここまでに収載した過去問は、1肢もボツ問にすることなく、当時の問題をそのまま、あるいは最小限の変形をして出題しています
文系理系を問わず、生のデータが最重要だということは、このレターを読んでくださっているあなたには、繰り返し強調しなくても分かっていただけると思います
弁理士試験における「生のデータ=過去問」ですから、本試の問題を日々の受験勉強にフル活用してくださいね

リリース記念価格:「弁理士・短答式」過去問24年分 全肢解説【特許・実用新案】(1)(2)(3)(4)(5) 第1~7章 ⇒https://booth.pm/ja/items/5970455

それでは、本日も最後までお読みくださいましてありがとうございました

追伸:

匿名で質問やリクエストを送る

※登録・ログインなしで利用できます

記事をサポートする

記事をサポートする

感謝・応援の気持ちのチップを送ることができます。 【つぶやけない話】弁理士試験の出題予想の継続運営を支えましょう。

※登録・ログインなしで利用できます

メールアドレスだけでかんたん登録

  • 新着記事を受け取り見逃さない
  • 記事内容をそのままメールで読める
  • メール登録すると会員向け記事の閲覧も可能
あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?